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近畿大学通信課程で図書館司書を目指すブログ

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情報資源組織論 レポート(合格)

情報資源組織論のレポートです。技術的な内容で面白い科目でした。


設題

Ⅰ.目録作成業務にコンピュータを導入することによって、いかなる成果が得られるか、特に集中目録作業と共同目録作業との関わりから論述してください。
<キーワード:MARC、集中目録作業、共同目録作業、総合目録、書誌ユーティリティ>

Ⅱ.日本十進分類法(NDC)の特徴について長所と短所を中心に論述してください。<キーワード:総記、十進記号法、列挙型分類法、補助表>   

解答

以下、目録の作成におけるコンピュータの導入によるメリットや変化、及びNDCの特徴や長所・短所について述べる。

Ⅰ.目録作成業務へのコンピュータの導入について
 古くから用いられてきたカード式の目録には、他の図書館と共同で目録を作成することが困難なことや、カード目録の維持コストが高いことなど様々な課題があった。そこで、コンピュータ技術の発展に伴い、近年ではコンピュータを用いた目録作成・管理が一般的となっている。
コンピュータを用いた目録作成方法として、「集中目録作業」及び「共同目録作業」の2つの方式がある。以下にそれぞれの方式について述べる。
 集中目録作業は、一つの機関あるいは組織が目録レコードを作成し、他の図書館へ配布を行うという方式である。日本では、国立国会図書館や民間企業などが目録レコードを作成する役割を担っている。作成された目録は、MARCと呼ばれる形式にて他の図書館へ配布される。MARCレコードは、国や地域により様々ななフォーマットで提供されている。日本では古くから「JAPAN/MARC」形式にて目録の配布が行われているが、近年では世界的な主流である「MARC21」形式が利用されることも多い。MARCレコードの配布を受けた図書館は、配布されたMARCレコードを自館のシステムに取り込み、活用する。
 一方で、共同目録作業は多くの図書館が分担して目録を作成する方式である。目録作成作業に参加する各図書館は、ネットワークで結ばれていることが前提となる。また、参加図書館が共通してアクセスできるデータベースを構築・維持管理し、共同利用することになる。この、複数の図書館からアクセスされる共同データベースを維持管理する組織を「書誌ユーティリティ」と呼ぶ。日本では、学術情報センターから転換され設立された国立国会図書館(NII)がその役割を担っており、NACSIS-CATという総合目録データベースシステムを運用管理している。近年では、NACSIS-CATに収録された目録情報に加え、国立国会図書館の所蔵目録や古書店の在庫目録、電子書籍等の本に関わる様々な情報源を統合した「Webcat Plus」を開発・提供している。
 共同目録作業による目録作成は、作業の負荷分散というメリットがあるが、デメリットとして複数人による作業のためレコードの品質担保が難しいことが挙げられる。例えば、NACSIS-CATでは2003年の調査では重複等の原因による書誌レコードの削除率が7.3%にも達しているといったことも報告されている。

Ⅱ.日本十進分類法の長所と短所について
 日本十進分類法(NDC)は、日本の多くの図書館で採用されている標準的な分類法である。NDCはアカデミックな知識の体系に準拠した観点分類法、全知識分野を対象とした一般分類法、分類項目を予め分類表に用意しておく列挙型分類法を取り入れたものであり、階層的な表現が可能な十進記号法を採用している。NDCは基本的にはデューイ十進分類法にならった構成となっているが、日本固有の特性が加味された分類表となっている。
 NDC及び十進記号法の長所として、主題の階層構造を数字の桁数で表現できるため、分類体系と記号体系が一致しており、理解しやすい分類であることが挙げられる。また、新たな分類区分の追加に対しても柔軟に対応できる。
 一方で、常に9区分で分類をしなければならないという欠点もある。そこで、NDCでは9分類に満たない場合は、本来ならばその下位となる区分を昇格させて番号を詰めるといった対応を行う。一方で9分類より多い場合は、「その他」という分類を設けて対応を行う。このような対応を行うと、十進記号法のメリットである分類体系の階層性が崩れることになるため、NDCの細目表では字下げなどを用いて本来の階層構造を示す工夫を行っている。
 NDCの細目表は、各階層ごとにその知識分野を1~9までに分類し番号を振り、0は総記としてその知識分野における総合的・包括的な領域の書籍に対して割り当てる番号とする。これを繰り返し、その主題に対して必要かつ十分な分類となるまで階層的に分類を設定する。
 このようにして作成された細目表に適用できる分類が存在しない場合は、補助表を活用する。細目表の分類項目に加えて、補助表の記号を合成することで、より正確な分類記号を書籍に設定することができる。
 補助表には一般補助表と固有補助表が存在する。一般補助表は6種類存在し、書籍の出版形式や地理、海洋、言語等の分類を行うことができる。一方で固有補助表は特定の分類項目に対して適用されるもので、例えば「178神道各宗派」に対しては1(教義)~7(布教・伝統)までの補助記号を設定することができる。

 以上、設題1・2について述べた。コンピュータ技術の伸展にともない、目録作成作業の考え方が大きく変わったこと、また、その中においてもNDCの分類方法・考え方は十分に活用できることを、本レポートを通して学ぶことができたと思う。

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情報資源組織論のレポートの参考文献はこのあたりでしょうか。

改訂 情報資源組織論 (現代図書館情報学シリーズ9)

改訂 情報資源組織論 (現代図書館情報学シリーズ9)

情報資源組織論 (現代図書館情報学シリーズ)

情報資源組織論 (現代図書館情報学シリーズ)

先生の講評がとてもきめ細やかで、またわかりやすく役に立つ物でした。しかし、講評で相当ツッコまれているのに合格にしてくれるのは優しさなのでしょうか笑。

以上、情報資源組織論のレポートでした。