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近畿大学通信課程で図書館司書を目指すブログ

社会人が司書資格の取得を目指すブログ

情報サービス論 レポート(合格)

情報サービス論 学習

情報サービス論のレポートが返却され、無事合格することができました。
以下、情報サービス論のレポートの内容です。


設題

利用教育(利用指導)の重要性を挙げ、それぞれについて簡潔に述べるとともに、実施のために必要な環境整備とは何かを考察し、論ぜよ。

解答

1.利用教育の重要性
 近年においては、情報化が進み日々大量の情報が生み出されているが、一方でその中から自身の目的にあった情報を取捨選択し検索することは難しくなっている。そこで、適切な情報を適切に調査するための探索方法を知っておくことが現代社会を生き抜くための重要なスキルとなる。
 図書館の利用においても、氾濫した情報を闇雲に探すのではなく一定の探索方法に従って調査することで、効率的に情報のリストラを実施することができるが、一方で多くの利用者はこのような文献調査法を身につけていない。これは、知識注入型の日本の教育方針においては、小学校・中学校・高校で文献調査法を習うことが少ないためである。
 そのため、大学に入学した後も、多くの学生が原始的な方法により文献の調査を行っており、時間的な面でも労力的な面でも無駄が多く、またいくら時間をかけたとしても適切な文献にたどり着かない場合もある。
 そこで、利用教育が重要となる。「図書館利用教育ガイドライン」では、利用教育を以下のように定義している[1]。

『すべての利用者が自立して図書館を含む情報環境を効果的・効率的に活用できるようにするために、体系的・組織的に行われる教育である』

 これまで文献調査方法等の効率的な図書館の利用方法に関する教育を受けてこなかった図書館利用者に対して、オリエンテーションを行ったり、図書館ツアーを実施し図書館の利用方法や図書館サービスの種類を紹介したり、文献探索手法やコンピュータ・リテラシーに関する教育を実施したりすることで、図書館利用者は図書館を効率的に利用できるようになり、結果として図書館の利用価値を高めることができる。
 また、図書館利用者に対して利用教育を実施することは、利用者にとっての図書館の利用価値を高めるだけではなく、利用者の自立を促進し図書館員のリソースを他の業務に割くことができるような環境を作り出すこともできる。
 2003年度の調査では、大学図書館全体の利用教育の実施率は59.2%となっており、大学図書館における利用教育の浸透が伺える。カリキュラムとして利用教育を取り入れる大学も増えており、利用教育が与える効果を多くの図書館員や教員が認識している結果といえる。
 生涯教育の時代において、利用教育によって身に付けることができる知識は、単に学生生活においてのみ必要なものではなく、生涯にわたって活用できるものである。情報化がますます加速する昨今において、利用教育の重要性は今後も高まっていくのではないか。

2.利用教育の実施のために必要な環境整備
 利用教育の実施において最も重要なことは、組織的に実施することである。利用教育を個々人の裁量に委ねてしまうと、個人の異動や退職に伴いサービスが継続されない、質が安定しないといった問題が発生してしまう。
 そこで、利用教育の制度を適切に設計した上で、組織的に実施する体制を整えることを最初に検討するべきである。同時に、組織的に設計した利用教育に対して、適切に予算を割り当てることも重要である。PR、教材作成等を実施しようと思えば、どうしても予算が必要となる。
 組織的に利用教育を実施する際には、マニュアルを作成し利用教育の内容に個人差が発生しないように標準化を図るべきである。もちろん、個々人の経験値を利用者へ伝達することも価値があるが、最低限実施しなければならない事項についてはマニュアルに記載し、利用教育の質を確保できるようにするべきである。加えて、マニュアルに基づいた館員研修を行い、全員が同じ土俵にて利用教育を実施できるようにするべきである。
 利用教育を行ったとしても、利用者が活用すべきレファレンスツールが揃っていなければ、その効果を発揮することはできない。大学図書館であれば自大学の研究分野に沿ったものなど、図書館の特性に応じて図書館に備えておくべきレファレンスツールを検討し、必要な物は予め整備をしておくべきである。
 利用教育においては、映像メディアを活用することも検討するべきである。図書館が独自に利用教育のためのコンテンツを作成することは、予算面から現実的ではないが、例えば日本図書館教会が作成した「図書館の達人シリーズ」などを活用することもできる。
 利用教育を実施した後には、アンケート調査等を実施し、その効果を検証するべきである。アンケート結果から利用教育の効果があがっていないことが明らかとなった場合は、利用教育の実施内容に不備がないか点検し、改善する必要がある。
 これまでに述べた環境を整備することで、利用教育を円滑に、また効果の高いものとすることができる。

【引用文献】
[1]図書館利用教育委員会 「図書館利用教育ガイドライン合冊版」日本図書館教会 2001


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情報サービス論のレポートの参考文献としてはこのあたりでしょうか。せっかくなので毛利先生の著書は読んでみましょう!笑


利用教育の重要性については、大学時代に嫌というほど認識させられており、このテキストに書かれていることは得たりという感覚でした。
私の大学では利用教育をあまり行ってくれなかったので、講義のレポートや論文作成における参考文献の調査などにはいつも苦労させられました。
この先大学図書館に勤めることがあれば、利用教育としてレファレンスツールの活用術については是非学生に伝えて行きたいですね。

情報サービス論は司書資格に必要な科目体系においては図書館サービス概論と同様の分類となっていますが、近畿大学のテキストの内容を読む限りは、独立して学習しても問題ないような気がしました。

zbtn.hatenablog.com

以上、情報サービス論のレポートでした。
本記事が参考になりましたら幸いです。司書資格取得に向けてがんばってください!