図書館司書になるには -司書資格の取得方法-
今日は図書館司書になる方法について書いてみようと思います。
元も子もないことを言ってしまうと、司書になるために資格は必要ないようです。自治体の市立・県立図書館や学校図書館の求人に応募し、採用されれば資格の有無に関わらず司書として働くことになります。
しかし、多くの図書館では司書資格保持者であることを採用の条件にしていますので、図書館に採用されるためには司書資格を保持していたほうが有利です。(学校図書館の場合は司書教諭の保持が条件)
何より司書の仕事内容や図書館が持つの歴史的背景を鑑みると、やはり図書館で働くのであれば専門的な教育を受けるべきなのだと(個人的には)思います。
また、外部委託や非正規化が進む昨今の図書館事情を考えると、たとえ司書資格を持っていようとも、それすなわち採用となるわけではありません。ましてや、司書資格なしで図書館で働くのは相当厳しいのではないかと思います。
最近では、Togetterでこんなまとめが話題になっています。
ということで、図書館司書になるための第一歩は、やはり司書資格の取得ということになるのではないでしょうか。(大学図書館の場合は、多くの場合は大学法人に採用され、大学内でローテーションが発生することになるため、また別だと思いますが)
では、司書資格を取得するためにはどうしたらよいか。ここでは、司書資格の取得方法について書いて見ようと思います。
司書資格を取得するためには、以下のいずれかの条件を満たす必要があります。
・大学で司書講習を修了し資格を得る。
・大学で司書資格取得に必要な科目を履修し資格を得る。
大学で司書講習を修了し資格を得る
毎年7~9月ごろ全国の大学で実施される司書講習を受けることで司書資格を取得するパターンです。
司書講習は、大卒(短大・高専もあり)以上の学歴を持っている方、もしくは司書補として3年以上の業務経験を積んだ方のみ受けることができます。
例えば、明治大学では7月中旬~9月中旬の約2か月間にかけて司書講習を開講しています。
パンフレットをみると、ほぼ休み無しで毎日講義を受けることになるようです。
大学で司書資格取得に必要な科目を履修し資格を得る
もうひとつのパターンは、大学で司書資格に必要な科目を履修する方法です。
現在大学に通われている方は、自身の大学が司書資格に必要な科目を設置していれば、それらを履修し単位を取得することで、司書資格を得ることができます。
社会人の方は、平日に大学に通うことは難しいと思うので、基本的には通信制の大学に入学し、科目履修生として司書資格に必要な科目の単位を取得していくことになるでしょう。
例えば、私が入学した近畿大学では、司書資格の取得コースを開講しており、4月、10月の年2回のタイミングで入学することができます。多くの大学では、在籍年数は1年となっており、1年の間に所定の単位を取得することで、司書資格を取得することができます。
どちらの方法で司書資格を取得するか
基本的に、司書講習を受講しても、科目履修生として大学で司書科目を受講しても、司書資格の取得要件となる科目は同じですので、学習内容は両者で変わることはありません。(ちまたでは、司書講習の方が単位認定の難易度が低いなどと言われているようですが・・・)
また、上記の明治大学の例では、学費も15万程度と通信制の大学で司書資格を取得する場合と大きく変わりません。
通信制の大学の学費については下のエントリを参照ください。
なので、スケジュール的に短期集中で学習できるのであれば司書講習で、そうでなければ通信制等の大学で勉強するというのが基本的な方針となるでしょうか。
とはいえ、多くの社会人は2か月をまるまる司書講習に費やすことは不可能だと思いますので、社会人が司書資格を取ろうとしたら通信制の大学を選択せざるを得ないと思います。
そもそも司書講習は、学校等に務められている方向けに、夏休みの期間を利用して司書資格を取得することを目的に設置されているらしいですね。
その他、正確な情報については文部科学省のHPが詳しいですので、参照してみてください。
ということで、今日は司書資格の取得方法について書いてみました。
そのうち、図書館司書の就職事情についても調べて書いてみたいですね。