近畿大学通信課程で図書館司書を目指すブログ

社会人が司書資格の取得を目指すブログ

司書資格の学習の進捗状況(6月末時点)

6月までの学習の進捗状況です。5月末の科目終末試験は無事全科目合格することができました。6月末には主に図書館サービスに関する科目の科目終末試験を受験したので、結果がどのようになるか楽しみです。無事合格できていれば、のこりは図書館情報資源に関する科目だけですね。
また、そろそろメディア授業についても取り組んでいこうと思います。

基礎科目:

科目名 レポート作成 レポート合格 試験合格or演習完了
生涯学習概論 3/17 4/5 6/27
図書館概論 3/10 4/5 6/27
図書館情報技術論 3/14 - -
図書館制度・経営論 4/15 5/1 6/27
図書図書館史 3/29 4/10 -

図書館サービスに関する科目:

科目名 レポート作成 レポート合格 試験合格or演習完了
図書館サービス概論 4/26 5/17 6/27
情報サービス論 5/17 6/18 -
児童サービス論 6/6 6/17 -
情報サービス演習 - - -

図書館情報資源に関する科目:

科目名 レポート作成 レポート合格 試験合格or演習完了
図書館情報資源概論 - - -
情報資源組織論 - - -
情報資源組織演習 - - -
図書館情報資源特論 - - -

以下、参考記事です。

zbtn.hatenablog.com

児童サービス論 レポート(合格)

児童サービス論のレポートです。一度不合格となり、書き直したものです。


設題

「読書の楽しみ」が子どもの成長に果たす役割を述べ、児童サービスの必要性を説いてください。そして子どもと本を結ぶために、あなたならどのような働きかけをしますか。具体的に述べて下さい。

解答

1.読書の楽しみが子どもの成長に果たす役割について
 読書は図書、雑誌、新聞などに書かれた文字を目で追い、言葉を手がかりに内容をつかみ理解する行為であるが、読書を行うためには言葉の獲得が不可欠となる。子どもは言葉の獲得自体はできているが、文字がまだ読めない状態であり、代わりに誰かが本を読み聞かせてあげる必要がある。そのため、「子どもの読書」という時には、一般的に言う「読む」ということだけではなく、「読み聞かせ」も含んだものとなる。
 子どもは読んでもらったり、もしくは自分で本を読むことで、たくましい想像力ですぐに本の中に入り込んでいく。子どもの場合、お話や物語だけではなく、科学や知識の本についても深く本に入り込んでいくことができるほどである。
 子どもが読書を行う中で感じる強い心の体験や感情の起伏により、揺り動かされた感情が記憶として刻まれていく。この振幅が大きいほど、子どもの心に残るのである。人間の特性として、どんな人も強く心に感じた感情が刻印されて心に残る。読書を繰り返していくと、本の中でした様々な体験が積み重なり、感性と知性の両面から子供の精神を鍛える効果がある。読書を通して子どもは思いやり、やさしさ、慈しみなどの人間らしい情緒を身につけていく。
 このような体験を子どもが得るためには、自由な時間が与えられ、自由な気持ちを持ち、かつ自らの意思で読みたいという気持ちが刺激されている必要がある。子どもが読書を楽しみにしており、その心が広がっていることが重要なのである。子どもが楽しみを感じながら読書を行うことで初めて、読書は子どもの成長に役立つものとなる。

2.児童サービスの必要性
 児童サービスとは、子どもに読書の喜びを知ってもらうために、公共図書館が行う子どものためのサービスである。具体的には、子どもが読書することの意義を認め、子どもと本を結びつけ、子どもが読書の楽しみを知り、それが子どもに定着するようにすすめ励ます、一連の活動・工夫・配慮を行うことである。
 自治体が公費を投じて土地を確保し、建物を建てて、本や人を揃えて公共図書館システムを提供するのは、個人的な営みである読書が人間の暮らしや社会の発展に有益であることが大きな理由である。その中で、特に公共図書館がそのサービスの一つとして児童サービスを実施する理由は、上述の「読書の楽しみ」を子どもに認識してもらい、子どもの発達や成長に役立て、将来的に社会のより良い発展に役立つと認められるからである。
 子どもは地域の図書館とその蔵書を利用する中で、本というものがみんなのものであることに気づく。読書を通して子どもは他者を知り、社会というものに気づき、それらとつながっているという感覚が育っていく。自発的に図書館通いを行うようになると、子どもは図書館を自分の図書館だと感じるようになる。そうすると、自然と決まりや規則を守るようになり、公共性の理解に繋がる。公共図書館が児童サービスを実施する意義として、このような社会的意義も存在する。

3.私が行いたい働きかけについて
子どもと本を結びつける活動として、直接的なものと間接的なものが存在する。それぞれについて私が行いたい働きかけについて述べる。

3.1.直接的な活動
 直接的な活動としては、フロアワークによる子ども一人ひとりへの個別の対応や、読み聞かせ、ストーリーテリング、ブックトーク、アニマシオン、レファレンス、乳幼児サービス等が考えられる。幼い子どもに向けては、読み聞かせにより子どもの本に対する興味関心を育てる支援を行いたい。近年では子どもに対して読み聞かせを行う親も増えており、自治体などではブックスタートという活動も広がっているが、図書館司書としてもそれらの活動の支援を行いたい。
 また、自分で本を読むことができるようになった子どもに向けては、読書案内やレファレンス活動により子どもの読書の支援を行いたい。子どもが、図書館に来れば読みたい本を読むことができると感じられるような書架作りや案内が重要であると思う。また、子どもが学校に通い、夏休みの宿題などで調べ物学習などを行うようになった時にも、図書館司書として子どもの調べ物の手助けができると良い。

3.2.間接的な活動
 間接的な活動としては、子供向けの本の分類・配架や書架整理、展示・掲示、ブックリストや目録の作成、広報・PR活動等が考えられる。児童サービスとしてもっとも重要なのは、本を探しにやってきた子どもがストレスなく目指す本にたどり着けることだと考えている。適切な本の分類と配架を意識した書架づくりを行って行きたい。
 また、ヤングアダルト向けには、中高生の年代の子どもが特に好む本を揃えた書棚づくりを行いたい。中高生の感性は年代とともに大きく変化していくものであるが、時代時代の中高生が求めるニーズを適切に把握することが図書館サービスの質向上のためには重要である。
 図書館の児童サービスは子どもの成長を支援するという重要な目的がある。子どもの成長に資する児童サービスを提供することを意識して活動を行っていきたい。

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児童サービス論のレポートの参考文献はこのあたりでしょうか。

読書で豊かな人間性を育む児童サービス論 (実践図書館情報学シリーズ)

読書で豊かな人間性を育む児童サービス論 (実践図書館情報学シリーズ)


児童サービス論は厳しいという噂には聞いていましたが、やはり再提出を食らってしまいました。設題のうち、読書の楽しみが子供の成長に与える影響と児童サービスの必要性については教科書をそのまま写す感じでいいと思います。
以上、児童サービス論のレポートでした。
本記事が参考になりましたら幸いです。司書資格取得に向けてがんばってください!

レポート提出について

4月に入ったので、KULeD上でレポートを提出しようと思ったのですが、なんとKULeD上ではコピー&ペーストを使うことができないみたいです。
すでにWordでレポートを作成し、後は貼り付けて提出するだけ、という状態にしていたので、これは辛い・・・

一応、頑張ってソースコード解析などもやってみたのですが、EventListenerを設定してフックしているようで、コピペ禁止を回避するのは相当難しそうです。

ということで、諦めて同じ文章をFormに打ち込むという不毛な作業をやって行こうと思います。文章の剽窃を防ぐため、というのはわかるけど、結局コピペするのも文章を手入力するのも剽窃という意味では同じなわけで、本当になぜこんな仕様になっているのだろうか・・・

結局、以下の3つのレポートは手打ちで作成することになりました。一つ一時間くらいかかった・・・

zbtn.hatenablog.com
zbtn.hatenablog.com
zbtn.hatenablog.com

ということで、これから近畿大学で司書資格を取得する予定の方は気をつけてくださいね、という記事でした。

情報サービス論 レポート(合格)

情報サービス論のレポートが返却され、無事合格することができました。
以下、情報サービス論のレポートの内容です。


設題

利用教育(利用指導)の重要性を挙げ、それぞれについて簡潔に述べるとともに、実施のために必要な環境整備とは何かを考察し、論ぜよ。

解答

1.利用教育の重要性
 近年においては、情報化が進み日々大量の情報が生み出されているが、一方でその中から自身の目的にあった情報を取捨選択し検索することは難しくなっている。そこで、適切な情報を適切に調査するための探索方法を知っておくことが現代社会を生き抜くための重要なスキルとなる。
 図書館の利用においても、氾濫した情報を闇雲に探すのではなく一定の探索方法に従って調査することで、効率的に情報のリストラを実施することができるが、一方で多くの利用者はこのような文献調査法を身につけていない。これは、知識注入型の日本の教育方針においては、小学校・中学校・高校で文献調査法を習うことが少ないためである。
 そのため、大学に入学した後も、多くの学生が原始的な方法により文献の調査を行っており、時間的な面でも労力的な面でも無駄が多く、またいくら時間をかけたとしても適切な文献にたどり着かない場合もある。
 そこで、利用教育が重要となる。「図書館利用教育ガイドライン」では、利用教育を以下のように定義している[1]。

『すべての利用者が自立して図書館を含む情報環境を効果的・効率的に活用できるようにするために、体系的・組織的に行われる教育である』

 これまで文献調査方法等の効率的な図書館の利用方法に関する教育を受けてこなかった図書館利用者に対して、オリエンテーションを行ったり、図書館ツアーを実施し図書館の利用方法や図書館サービスの種類を紹介したり、文献探索手法やコンピュータ・リテラシーに関する教育を実施したりすることで、図書館利用者は図書館を効率的に利用できるようになり、結果として図書館の利用価値を高めることができる。
 また、図書館利用者に対して利用教育を実施することは、利用者にとっての図書館の利用価値を高めるだけではなく、利用者の自立を促進し図書館員のリソースを他の業務に割くことができるような環境を作り出すこともできる。
 2003年度の調査では、大学図書館全体の利用教育の実施率は59.2%となっており、大学図書館における利用教育の浸透が伺える。カリキュラムとして利用教育を取り入れる大学も増えており、利用教育が与える効果を多くの図書館員や教員が認識している結果といえる。
 生涯教育の時代において、利用教育によって身に付けることができる知識は、単に学生生活においてのみ必要なものではなく、生涯にわたって活用できるものである。情報化がますます加速する昨今において、利用教育の重要性は今後も高まっていくのではないか。

2.利用教育の実施のために必要な環境整備
 利用教育の実施において最も重要なことは、組織的に実施することである。利用教育を個々人の裁量に委ねてしまうと、個人の異動や退職に伴いサービスが継続されない、質が安定しないといった問題が発生してしまう。
 そこで、利用教育の制度を適切に設計した上で、組織的に実施する体制を整えることを最初に検討するべきである。同時に、組織的に設計した利用教育に対して、適切に予算を割り当てることも重要である。PR、教材作成等を実施しようと思えば、どうしても予算が必要となる。
 組織的に利用教育を実施する際には、マニュアルを作成し利用教育の内容に個人差が発生しないように標準化を図るべきである。もちろん、個々人の経験値を利用者へ伝達することも価値があるが、最低限実施しなければならない事項についてはマニュアルに記載し、利用教育の質を確保できるようにするべきである。加えて、マニュアルに基づいた館員研修を行い、全員が同じ土俵にて利用教育を実施できるようにするべきである。
 利用教育を行ったとしても、利用者が活用すべきレファレンスツールが揃っていなければ、その効果を発揮することはできない。大学図書館であれば自大学の研究分野に沿ったものなど、図書館の特性に応じて図書館に備えておくべきレファレンスツールを検討し、必要な物は予め整備をしておくべきである。
 利用教育においては、映像メディアを活用することも検討するべきである。図書館が独自に利用教育のためのコンテンツを作成することは、予算面から現実的ではないが、例えば日本図書館教会が作成した「図書館の達人シリーズ」などを活用することもできる。
 利用教育を実施した後には、アンケート調査等を実施し、その効果を検証するべきである。アンケート結果から利用教育の効果があがっていないことが明らかとなった場合は、利用教育の実施内容に不備がないか点検し、改善する必要がある。
 これまでに述べた環境を整備することで、利用教育を円滑に、また効果の高いものとすることができる。

【引用文献】
[1]図書館利用教育委員会 「図書館利用教育ガイドライン合冊版」日本図書館教会 2001


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情報サービス論のレポートの参考文献としてはこのあたりでしょうか。せっかくなので毛利先生の著書は読んでみましょう!笑


利用教育の重要性については、大学時代に嫌というほど認識させられており、このテキストに書かれていることは得たりという感覚でした。
私の大学では利用教育をあまり行ってくれなかったので、講義のレポートや論文作成における参考文献の調査などにはいつも苦労させられました。
この先大学図書館に勤めることがあれば、利用教育としてレファレンスツールの活用術については是非学生に伝えて行きたいですね。

情報サービス論は司書資格に必要な科目体系においては図書館サービス概論と同様の分類となっていますが、近畿大学のテキストの内容を読む限りは、独立して学習しても問題ないような気がしました。

zbtn.hatenablog.com

以上、情報サービス論のレポートでした。
本記事が参考になりましたら幸いです。司書資格取得に向けてがんばってください!

図書館サービス概論 レポート(合格)

図書館サービス概論のレポートが返却されました。
無事合格できましたが、このレポートは統計調査との比較が求められるため、データを集めるのに結構苦労した思い出があります。


設題

身近な公共図書館都道府県立より、市町村立が望ましい)を観察し、このテキストに書いてあることと比較しつつ。その図書館の特徴を述べ、またあなたの具体的で実現可能な希望を列挙してください。

解答

今回のレポート作成にあたり、私が現在最もよく利用しているX区の区立図書館について調査を行った。X区には、X区の中央館であるX中央図書館を含め、他の7つの図書館が設置されている。各分館はそれぞれの地域の住民が利用しやすいようにX区内の様々な地域に設置されている。分館の多くは駅前もしくは駅近隣に設置されており、アクセス性がよいう。私が最もよく利用するX区民センター図書館も、駅から徒歩10分程度の場所にあり、駐車場や駐輪場も完備しており、利便性に優れている。
以下、X区立図書館のサービスの特徴について述べ、その上で私の図書館に対する希望について記載する。なお、X区立図書館と全国平均との比較のために、X区立図書館の各種統計データとして「X区の教育(図書館統計)[1]」を、全国平均の各種統計データとして日本図書館協会が集計している「日本の図書館統計[2]」を参照している。

1.X区立図書館のサービスについて
1.1.基本的なサービス
H26年度末の調査では、X区立図書館全体の蔵書数は1,160,471冊であった。X区の人口は270,525人であり、一人あたり約4.29冊の蔵書数となっている。一方で、比較として全国の公共図書館の蔵書数は335,494,000冊であり、日本の人口で割ると国民一人あたりの蔵書数は約2.87冊となり、X区立図書館は全国平均より一人あたりの蔵書数は多い。また貸出数についてはX区立図書館全体で年間4,268,056冊であり、一人あたり15.78冊である。これも全国平均と比較すると、全国の公共図書館の貸出数は625,395,000冊であり、一人あたり約5.35冊であり、これも全国平均よりも高い。X区立図書館の貸出に関する利用率は平均と比べても高いことが伺える。
図書館の利用登録者数は、X区立図書館全体で127,729人となっており、X区民の約47.2%が登録を行っていることになる。全国平均では、45,918,000人が公共図書館の利用登録を行っており、登録率は39.2%である。X区立図書館の蔵書数や貸出数は全体的に全国平均よりも高く、図書館サービスが充実しており、図書館の利用率も高いと言える。
その他、X区立図書館ではレファレンスサービスも実施している。専用に「資料相談カウンター」が設置されており、利用者は担当者へ調べ物の依頼を行うことができる。また、図書館に来館せずとも電話で同様の相談を行うこともできる。

1.2.対象別サービス
X区立図書館では、対象別サービスとして児童向けサービスや障がい者向けサービス、ヤングアダルト向けサービスを実施している。それぞれ、以下にサービス内容の概要を述べる。
X区立図書館では、児童向けサービスとして、絵本の読み聞かせや紙芝居、人形劇等の催し物を開催している。児童向けに「こどもニュース」として過去の催し物で読んだ絵本や紙芝居の紹介、今後の催し物の予定などを提供している。
また、障がい者向けサービスとして、大活字本や拡大図書、点字図書の提供や対面での朗読、点訳サービス等を実施している。また、事前に電話やFAXで連絡すれば、来館時の補助も行ってくれる。
ヤングアダルト向けサービスとしては、専用のコーナーを設けて若者向けの雑誌や図書を集めた棚を設けたり、自由に意見交換ができる「YAノート」を設置したりしている。

2.私の要望について
今回の調査で対象としたX区立図書館は、テキストで学習した公共図書館が一般に備えるべきパブリックサービスについては一通り完備していると感じた。図書館を訪問するたびに、老若男女問わず多くの利用者が図書館を利用しており、全世代に対して適切にサービスが提供されている結果である思われる。また、各種数値の全国平均との比較を行ってみても、概ね全国平均レベル以上のサービスの提供が行えているといえる。
その中で、あえて要望を上げるとするならば、さらなる蔵書の充実である。私が図書館を利用しようとする際に、蔵書が貸し出されており利用できないケースが多いように感じる。蔵書数は多いのだが、一方で貸出数も多いため、中々借りたい本を借りることができない状況なのである。その場合、最寄りの図書館を使うのではなく、遠方の大学図書館に本を借りに行ったり、本を購入したりすることになってしまう。
X区は人口も多く、また図書館利用者も多いため、予算を割り当てて蔵書の拡充をしていただけると、さらに住民サービスの向上が期待できるのではないか。蔵書の充実という、基本的なことではあるが利用者の満足度という観点ではもっとも重要となる点について、今後より強化していただけると一利用者としてはありがたい限りである。

参考文献
[1]X区立図書館ホームページ内 「X区の教育(図書館統計)」
[2]日本図書館教会「日本の図書館統計・2015年公共図書館集計」 http://www.jla.or.jp/Portals/0/data/iinkai/図書館調査事業委員会/2015%20公共集計.pdf


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図書館サービス概論に関する参考資料としてはこのあたりでしょうか。図書館概論のレポートでも書きましたが、未来をつくる図書館は司書を目指す人なら必読といえます。ぜひ読んでみて下さい。

未来をつくる図書館―ニューヨークからの報告― (岩波新書)

未来をつくる図書館―ニューヨークからの報告― (岩波新書)


図書館概論のレポートの記事でも書きましたが、図書館概論と図書館サービス概論は同時に学習するべきです。

zbtn.hatenablog.com

レポートは残念ながら再提出を食らってしまいました。設題の趣旨として、「ある自治体全体における公共図書館の整備状況」と「周辺自治体もしくは全国平均」との比較が求められているようです。ある自治体全体、というところが重要であり、例えば分館のみを比較対象にしたレポートは落とされるようです。(私がちゃんと設題の趣旨を読み取れていなかっただけかも)

ということで、図書館サービス概論のレポートでした。
本記事が参考になりましたら幸いです。司書資格取得に向けてがんばってください!

司書資格の学習の進捗状況(5月末時点)

少し早いですが、5月までの学習の進捗状況です。5月は初めての科目終末試験があったこともあり、レポートはあまり作成せず試験勉強を行っていました。できれば児童サービス論までのレポートを書いておきたかったのですが・・・。
5月末の科目終末試験は図書館概論、生涯学習概論、図書館サービス概論、図書館制度・経営論の4科目受験しました。Web試験だったのですが、操作方法に戸惑いつつもなんとか無事提出ができました。できれば全部一発で合格して欲しいところですが、どうなることか。
図書館情報資源概論のテキストは中々届きませんね。「図書館サービスに関する科目」の学習が完了してしまう前までには届いて欲しいところです。

基礎科目:

科目名 レポート作成 レポート合格 試験合格or演習完了
生涯学習概論 3/17 4/5 -
図書館概論 3/10 4/5 -
図書館情報技術論 3/14 - -
図書館制度・経営論 4/15 5/1 -
図書・図書館史 3/29 4/10 -

図書館サービスに関する科目:

科目名 レポート作成 レポート合格 試験合格or演習完了
図書館サービス概論 4/26 5/17 -
情報サービス論 5/17 - -
児童サービス論 - - -
情報サービス演習 - - -

図書館情報資源に関する科目:

科目名 レポート作成 レポート合格 試験合格or演習完了
図書館情報資源概論 - - -
情報資源組織論 - - -
情報資源組織演習 - - -
図書館情報資源特論 - - -

以下、参考記事です。

zbtn.hatenablog.com

zbtn.hatenablog.com

図書館制度・経営論 レポート(合格)

少し時間はかかりましたが、図書館制度・経営論のレポートが返却されました。図書館制度・経営論のレポートのメインテーマは「これからの図書館像」(報告)に関することです。まず、この報告書を探すのが大変だった思い出があります。


設題

図書館の専門職(専門的職員)が行うべき業務にはどのようなものがあるかを挙げ、それぞれ述べるとともに「これからの図書館像」(報告)を考察し、専門職としての司書のあるべき姿を論ぜよ。


解答

1.図書館の専門職が行うべき業務

1-1.レファレンス業務
利用者からの質問事項に対して、調査の上回答を行う業務である。大きく、事実調査に関する質問である「事項調査」と図書・雑誌・資料等の存在箇所に関する質問である「資料調査」の二つにわけられる。業務担当者は、利用者が知りたいことについてインタビューを行い、利用者の質問意図について的確に判断するコンサルティング能力と、質問内容の解決のために辞書・辞典や各種年鑑等のレファレンスツールを活用しつつ、回答をまとめる調査能力が求められる。

1-2.選定業務
図書館に保管する図書を選択する業務である。担当者ごとの好みで本の選定を行うことを避けるために、まず図書館ごとに選定方針を設定する。例えば、大学図書館であれば自大学のカリキュラムや重点的な研究分野に沿った資料を提供することが求められるため、選定方針としてもそのような資料を優先的に購入することとする。選定業務の効率化のために、見計らい選書や自動選書を採用するケースもあるが、特に自動選書については図書館職員の専門性が育成されないことや図書館ごとの独自性を出すことが困難であることから、導入には慎重になるべきである。

1-3.分類・目録業務
図書の受入に伴い、図書の分類を行い、目録を作成する業務である。分類については、一般的には日本十進分類法(NDC)を採用する。分類が適切に行われていないと、利用者は目的の本を探すことができず、利便性に大きく影響する。分類のためには、深い主題知識や書誌学知識が必要になる。

1-4.情報調査業務
コンピュータを活用し、データベース等を参照して目的の情報を探しだす業務である。高い情報検索能力が求められ、またレファレンスツールの活用方法にも熟知している必要があり、専門的な業務といえる。

1-5.文献検索指導業務
大学図書館等において、学生その他に対して研究や学習に必要となる情報探しだす方法について教授する業務である。レファレンスツール等の理解に加え、情報検索能力も求められる。

1-6.視聴覚資料利用指導業務
CD、DVD等の視聴覚資料について、適切に利用者に資料を提供する業務である。視聴覚資料についての理解が求められる。

1-7.コンピュータ操作指導業務
近年の利用者からの要望もあり、図書館を情報センターとして活用する動きが広まっている。オンラインデータベースの検索や利用者による資料作成の補助のために、コンピュータの機器操作を補助するための担当者が必要となる。

1-8.児童へのサービス業務
主に公共図書館において、児童への読み聞かせなどの担当者が必要である。児童への接し方や児童への読み聞かせ方など、児童サービスとしての専門的な能力が求められる。

1-9.障がい者へのサービス業務
主に公共図書館において、点字図書や拡大図書の貸出や音声テープの貸出など、障がい者向けのサービスを提供する担当者が必要となる。担当者は利用者がどのような障がいを持っているかに応じて、適切な資料を提供する必要がある。

2.「これからの図書館像」(報告)の考察
これからの図書館像(報告)から読み取れるのは、高度な情報化社会において図書館の価値を如何に示すかという、図書館の存在意義に対する危機感である。従来の公共図書館は、住民が求める図書を貸し出すことを第一のサービスとして提供してきた。しかしこの報告書では、それだけではなく主題別に体系的な情報提供を行うこと、また住民の知的好奇心の探求や実用的な活用のための調査研究活動に資する、高度なレファレンスサービスを提供することを図書館に求めている。単純な情報提供を行っているだけでは、情報化が進み情報の入手コストが低減した現代社会において、あえて図書館を利用する利用者はいなくなってしまうというメッセージが感じられる。
私は、この図書館のあるべき姿には大いに同意する。インターネットにおいてあらゆる情報が取得できる時代において、図書館は専門的な知見を提供する場であるべきである。図書館司書が知に関するコンサルタントとして、住民自身が検索・調査できる範囲を超えた情報を提供する場として、図書館の価値を見いだせるのではないか。
そのためには、図書館司書は幅広い視点を持ち、図書だけではなくインターネットやデータベース等の電子的な情報も含めて、利用者からの問合せに対して最適な答えを出す能力が求められる。このような検索・調査能力は一朝一夕で身につくものではなく、これまでの経験や継続的な学習によって初めて身につくものである。
一方で、一般的に図書館司書は高度で専門的な能力が必要な職種とはみなされていないのではないだろうか。図書館司書が専門性を磨く一方で、一般への認知度を高め、住民が専門的なサービスを活用したいと思えるような土壌づくりも重要であると考える。


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図書館制度・経営論に関する参考文献としては、このあたりでしょうか。私は時間が取れず、じっくり読むことができなかったのですが、テキスト以外の文献にあたるともう少し深みのあるレポートにできたかもしれません。

図書館制度・経営論 (現代図書館情報学シリーズ)

図書館制度・経営論 (現代図書館情報学シリーズ)

  • 作者: 内野安彦,鑓水三千男,高山正也,植松貞夫,糸賀雅児,薬袋秀樹
  • 出版社/メーカー: 樹村房
  • 発売日: 2014/01/08
  • メディア: 単行本
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図書館制度・経営論 (ライブラリー図書館情報学)

図書館制度・経営論 (ライブラリー図書館情報学)


図書館制度・経営論については、あまり興味がある分野ではなかったのですが、基礎的な科目ということで早期に学習しました。(履修順についての考察は以下の記事を参照してくれると嬉しいです)

zbtn.hatenablog.com


なんとなくですが、この先生は学生に対して参考文献を良く読んでほしいという気持ちがあるのではないかと思います。
このレポートでは参考文献を記載しませんでしたが、参考文献を記載すると好評価に繋がる気がします。

以上、図書館制度・経営論のレポートでした。
本記事が参考になりましたら幸いです。司書資格取得に向けてがんばってください!